すっかり市場から干しあがってしまっているAMD Radeon RX Vega。売っていてもプレミアがついた価格で、酷いのは定価の5倍以上する場合もあるようです。そんななか、たまたま入荷通知が届いたGIGABYTE製オリファン・モデル「GIGABYTE GV-RXVEGA56GAMING OC-8GD」を1台定価で購入できたので、さっそくレビューです。
外観レビュー
今回購入した「GIGABYTE GV-RXVEGA56GAMING OC-8GD」は、前回購入したリファレンスモデルそっくりの「MSI Radeon RX Vega56 Air Boost 8G OC」とは違い、オリジナルファン・モデルらしい外観のモデルで、2つの冷却ファンを備えています。
2つのファンには、低負荷時にファンの回転を停止する「3Dアクティブファン」が採用されていますが、マイニング中は回りっぱなしになるのであまり関係ありません。
背面には銅製バックプレートがついていて、前面のヒートシンク+ファンだけでなく、背面からも排熱できるように設計されています。
下面。オリジナルファンと大型のヒートシンクがついているため、かなり厚みがあり、2.5スロット占有します。
上面。補助電源プラグは8pin×2で、リファレンスモデルと同じです。
外部出力はHDMI2.0b×3、DP1.4×3ポートで、計6ポートあり、HDMIは4K@60Hz、DPは8K@60Hz表示に対応しています。マイニング用途には関係ありませんが、グラフィックス関連業務や多数のチャートを表示するトレード業務など複数画面出力する用途にはピッタリのグラボです。
マイニング実行結果
「GIGABYTE GV-RXVEGA56GAMING OC-8GD」をテスト機(PentiumG4400+B150M Combo-G +16GB RAM)に接続して、NiceHash Miner Legacyでマイニングを実行してみました。マイニング前にベンチマークを試してみたのですが、NiceHash Miner Legacyのマイナー(sgminer)か、NiceHashのサーバー側の問題かわかりませんが、ベンチマークが一向に完了しないため、ベンチマークを諦めました。
なお、VEGA56のドライバーは通常のドライバーではなく、AMDからリリースされているマイニング用ベータドライバーを使用しています。
Radeon Software Crimson ReLive Edition Beta fot Blockchain Compute Release
また、Wattomanを使ってHBCCを有効、メモリクロックを920MHz、パワーリミットを−25%に設定しています。
CryptoNight(sgminer)
sgminerでのマイニング結果です。マイニング・スタート直後はハッシュレートが安定しませんが、その後、他のVega搭載モデルと同水準の1.700kH/sで安定しました。2018年1月21日現在のレートで6.0〜7.0USD/日相当のBTCを採掘できます。
消費電力
マイニング中のグラボ単体の消費電力は概ね170Wぐらいです。
電気料金は、170W/1000W✕30円✕24時間=約122円/日となり、マイニングで得たBTCを売却した場合、差し引き約600円/日の利益となります。
GIGABYTE GV-RXVEGA56GAMING OC-8GDを適正価格82,795円で入手した場合、約4~5ヶ月で購入費用を回収できそうです。
その他
これまで購入したリファレンスモデルやMSI製のオリファンモデルに搭載されている外排気シングルファンと異なるタイプのファンを持つこのモデルは、ファン回転数がかなり低く抑えられています。ターゲット温度を60℃に設定した状態で、リファレンスモデルが1900回転のところ、このモデルは1100回転以下に留まっています。
このため、動作音は非常に静かです。
まとめ
2018年2月4日現在、暗号通貨の市場低迷のため、収益がかなり低下しています。電気代を差し引くと約340円/日の利益となり、購入費用の回収には約8ヶ月かかる計算です。
暗号通貨マイニング、冬の時代ですねぇ
このタイミングで1台8万円もするグラボを購入するのは躊躇してしまいますが、もともと2017年夏もこんな状況だったことを思うと、グラボが安くするのを待って追加購入すれば、最終的には購入費用は回収できるだろうなと期待しています。
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